産後の抜け毛には豆乳がいいって本当!?

しかし、この噂は本当なのでしょうか？

そこで今回は、豆乳を飲むことで産後の抜け毛対策ができるのかどうか、噂の真相に迫ります。

産後の抜け毛が気になっている女性は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

まずは、産後の抜け毛の原因について詳しく見ていきましょう。

産後の抜け毛の主な原因は、ホルモンバランスの変化。

妊娠中は、出産準備のために、一時的に女性ホルモンの分泌量が増えます。

すると、ヘアサイクルが乱れるため、髪の毛が成長する期間が延長され、髪が抜ける期間に移行しにくくなります。

しかし、出産後は一気にホルモンの分泌量が元に戻るため、成長期で止まっていた髪の毛が急速に“休止期”に移り、本来すでに抜けているはずだった髪の毛が一気に抜けてしまうというわけです。

これが産後の抜け毛の正体なのです。

先ほどもお伝えした通り、産後の抜け毛の原因はホルモンバランスの変化にあります。

豆乳には、ホルモンバランスを改善する直接的な効果はないため、残念ながら豆乳を飲むことで産後の抜け毛が治まるわけではありません。

では、なぜ抜け毛に豆乳が良いと言われているのでしょうか。

その秘密は、豆乳に含まれている成分にありました。

豆乳には髪に良いとされる三大栄養素（たんぱく質・ミネラル・ビタミン）が含まれています。

ぞれぞれの栄養素と髪の関係がこちら。

たんぱく質

たんぱく質はアミノ酸から形成される、人間の体や頭皮を構成するために欠かすことのできない栄養素。

髪の毛も例外でなく、その成分の90％以上がケラチンというたんぱく質で構成されています。

したがって、たんぱく質の摂取量が不足すると毛が細くなり、抜け毛や切れ毛など毛髪トラブルが生じる原因になります。

髪を健康に保ちたいのなら、たんぱく質をきちんと摂るようにしましょう。

ミネラル（亜鉛）

ミネラルのひとつである亜鉛は、体内でたんぱく質が分解されたアミノ酸を髪の主成分となるたんぱく質のケラチンを再合成する際に必要となる栄養素です。

さらに亜鉛は男性ホルモンの生成を抑制する作用があると言われており、髪の毛を健康的に保ったり、抜け毛の予防などの効果が期待されています。

ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンE

ビタミンAは年齢による衰えの出やすい髪や頭皮を健康に保ち、ビタミンB群は頭皮環境を正常に整えて髪の成長を促す働きが期待できます。

そして、血行を促進させる働きのあるビタミンEには、頭皮の血行を促し、健やかな髪が育ちやすい土壌を整える効果が期待できます。

これらの栄養をまとめて摂ることができる豆乳は、髪のために積極的に摂取したい食品と言えるでしょう。

なお、大豆製品に含まれることで有名なイソフラボンは、女性ホルモンと似た働きを持ち、薄毛の原因とされる男性ホルモンの生成を抑制する力があるとされています。

そのため、男性ホルモンが主な原因と言われているFAGA（女性男性型脱毛症）によるハゲや薄毛への効果が期待されているようです。

しかし、その科学的根拠が示された研究報告はいまだ見つかっていないのが現状です。

ここまで、豆乳に含まれている栄養素と、髪にとって必要な栄養素を比べて見てきました。

豆乳には髪の毛に良いとされる栄養素が豊富に含まれているため、豆乳を飲むことは産後の抜け毛に限らず、髪や頭皮のケアをサポートするために良いと言えます。

ただし・・・

豆乳を飲んだからといって、産後の抜け毛、さらには薄毛を対策することはできません。

そもそも産後の抜け毛は、ホルモンバランスの変化が原因なので、完全に防ぐことはできないのです。

産後の抜け毛を少しでも抑えたいという方は、豆乳など髪に良いとされる栄養素をバランス良く摂取しながら、育毛剤を使うのも一つの手。

育毛剤は、育毛・発毛促進・抜け毛の防止などを目的として開発された医薬部外品です。

育毛や発毛促進効果が国から認められている一方で、人体に対する作用が緩やかで刺激が少ないのが特徴。