頭皮は日常生活の中で紫外線を浴び、日焼けをすることがあります。日焼けした頭皮は真っ赤になったり、乾燥などの症状が現れることがあります。特に薄毛の場合は紫外線を受けやすく、より注意が必要です。この記事では、頭皮の日焼けによるトラブルやその予防法、また日焼けしてしまった場合のケアについて詳しく解説します。さらに、日焼けと抜け毛の関係性についても説明していきます。
頭皮の日焼けで起こるトラブル
髪の毛で覆われていても、一番体の高い場所にある頭皮は紫外線を浴びて、日焼けをしてしまいます。頭皮が日焼けすると、細胞にダメージを与え、頭皮環境が悪化し、頭皮だけでなく髪全体にも影響を及ぼします。最初に、頭皮が日焼けした際に起こる主なトラブルについて解説します。
やけど・フケ
頭皮が紫外線を浴びると、炎症が起こり、赤みやヒリヒリとした痛み、かゆみなどの症状が現れることがあります。特に長時間強い日差しを浴びた場合、頭皮が真っ赤になりやけどのような状態になることもあります。かゆみを感じて頭皮をかきむしると、さらに炎症が悪化する恐れもあります。
炎症は時間とともに自然に治癒しますが、皮膚が再生される過程で古い皮膚が剥がれ落ち、フケのように見えてしまいます。
頭皮の乾燥
頭皮が強い紫外線を浴びると、水分が失われて乾燥します。乾燥した頭皮はバリア機能が低下するので、外部からの刺激を受けやすくなり、肌トラブルが起こりやすい状態になってしまいます。
乾燥が続くと、皮脂バランスが乱れ、過剰な皮脂分泌を引き起こすことがあり、皮膚の再生が正常に行われないため、フケが増えたり、かゆみやつっぱり感が生じることもあります。
薄毛のリスク
頭皮が日焼けすると、髪の毛を作る毛母細胞がダメージを受けるので、新しい髪の成長が阻害される可能性があります。また、日焼けによる炎症により、フケや過剰な皮脂分泌が起こり、毛穴が詰まることもあります。
炎症が毛穴にまで広がってしまうと、髪の毛が抜けることもあります。炎症が治まると髪の毛は生えてきますが、頭皮環境の乱れは将来の薄毛の原因となります。
白髪のリスク
髪の毛は色素を作り出すメラノサイトという細胞がメラニンを生成して色がつけられます。頭皮が日焼けをしメラノサイトがダメージを受けると、色素を生成するはたらきが低下するため、白髪が増える可能性があると言われています。
また、紫外線にはメラニンを分解する性質があるので、生えている黒い髪が退色や変色することもあります。
頭皮の日焼けではげるのは本当？
頭皮の日焼けは毛髪に影響を与えるイメージがありますが、実際には頭皮は頭髪によって守られているので、日焼けが直接薄毛をを引き起こすわけではありません。ここでは、日焼けと抜け毛の関係性と、薄毛ケアの必要性について解説をします。
日焼けと抜け毛はイコールではない
日焼けをすることが直接抜け毛に繋がるわけではありません。たとえば、顔や腕の体毛が日焼けによって薄くならないように、頭皮の日焼けが薄毛を進行させるという科学的な根拠はありません。
頭髪には、頭皮を紫外線から守る役割がありますが、髪の毛で覆われていない「つむじ」や「分け目」などが日焼けした経験がある方もいるかもしれません。
日焼けが原因で抜け毛が増えるのではなく、髪の毛が少ない部分は紫外線が頭皮に直接当たりやすくなるため、頭皮環境が悪化し、抜け毛の原因となると言われています。
薄毛ケアは必要
薄毛の人が日焼けをすると、髪の毛が少ない部分に紫外線が直接当たるため、頭皮が炎症しやすく、乾燥、皮脂バランスの乱れ、フケなどのトラブルが起こりやすくなります。頭皮環境が悪化することにより、薄毛が進行するリスクも高まります。
まずは、紫外線対策をしっかり行うことが大切です。また、日常的に紫外線から頭皮を守るためには薄毛治療を行い毛髪を増やすことも検討する必要があります。
頭皮の日焼けを予防する方法
日常生活をしているだけで、頭皮は紫外線を浴びています。頭皮を守るためには日頃から日焼け対策をしなければなりません。頭皮の日焼けを予防する方法を詳しく解説します。
帽子をかぶる
帽子をかぶることで頭皮を紫外線から守ることができます。帽子の素材は、汗などにより頭皮環境が悪化しないように通気性の良いものであることも重要です。
ただし、メッシュ素材などの目の粗い素材は紫外線を通してしまうため、密度の高い素材を選びましょう。紫外線対策として作られている、UVカット率の高い帽子が効果的です。
日傘を使う
UVカット効果のある日傘もおすすめです。帽子に比べて熱がこもりにくく、頭皮に汗をかきにくいため、ダメージを抑えることができます。特に、UVカット率や遮光率が高い日傘を使うと、より効果的に紫外線を防げます。
最近では、日傘の種類が豊富になり、男性用の日傘も増えてきているため、性別を問わず取り入れやすいアイテムです。
日焼け止め
頭皮にも肌と同じように日焼け止めも効果があります。日焼け止めはクリームやオイルタイプのものは髪の毛につくとベタつきやすいので、スプレータイプがおすすめです。汗をかくと流れてしまうので、汗をかいたらマメにスプレーし直しましょう。
特に、汗や水に強いウォータープルーフタイプの日焼け止めを選ぶと、効果が長持ちします。SPF30以上、PA+++以上の製品を選ぶとしっかりと紫外線を防ぐことができます。ただし、数値が高いほど肌への負担も大きくなるため、日常使いとレジャーなどアウトドア使いと使い分けるとよいでしょう。
日焼けした頭皮をケアする方法
レジャーなどで長時間外にいると、対策をしていても頭皮が日焼けしてしまうことがあります。もし、頭皮が日焼けした場合は、速やかに適切なケアを行いましょう。日焼けは対処が早ければ治る期間も短縮することができます。
頭皮を冷やす
日焼けした頭皮は炎症を起こしやすく、火照りや痛みを伴います。頭皮に日焼けをしたらまずは冷却を行いましょう。特に重度の日焼けでは、やけどのように水ぶくれが生じることもあるため、早急な対処が重要です。
冷やしたタオルや保冷剤をガーゼで包み、頭皮に当てて炎症を鎮めます。冷却することで炎症が和らぎ、痛みも軽減されます。
ただし、長時間同じ箇所を冷やし続けると血行が悪くなり、逆に頭皮に負担をかける可能性があるため、冷却は適度に行いましょう。
頭皮の保湿
日焼けした頭皮は乾燥しやすい状態になります。乾燥した状態は、頭皮のバリア機能が低下し、外部からの刺激に対して敏感になるため、早急な保湿ケアが必要です。
乾燥した状態が続くと、頭皮がさらに炎症を起こしやすくなり、かゆみや赤み、さらにはフケや抜け毛といったトラブルの原因になることもあります。
洗髪後よく髪の毛を乾かし、保湿力のある化粧水やローションなどをやさしく塗布し頭皮を保湿しましょう。ダメージケア成分を含むものであればより効果的です。
頭皮に負担をかけないようにヘアケア
日焼けした頭皮には、通常通りのシャンプーは避け、刺激の少ないシャンプーを使用することが重要です。もしくは、ぬるま湯で汚れを洗い流すだけでも十分です。シャンプーを使う際は、しっかり泡立ててから、頭皮に負担をかけないように優しく洗いましょう。
シャンプー後、髪を濡れたまま放置するとムレて汗や余分な皮脂が分泌され、頭皮環境に悪影響を及ぼすため、しっかりと乾かすことが大切です。ドライヤーを使用する際は、頭皮から20～30cmほど離し、温風を同じ場所に長時間当てすぎないように注意しながら乾かしましょう。
また、日焼け後の頭皮は新陳代謝が活発になり、かゆみを感じることがありますが、ブラシで刺激を与えたり、爪で掻いたりしないよう、注意が必要です。
頭皮の日焼け・抜け毛が気になる方は病院へ
頭皮の日焼けや抜け毛が気になる方は、早めに専門医の診察を受けることをおすすめします。日焼けした頭皮は炎症や乾燥を引き起こし、長期間放置すると頭皮のトラブルや抜け毛のリスクが高まることがあります。
また、抜け毛や薄毛が気になる場合も、医師による適切な診断と治療が必要です。専門的なアドバイスと適切な治療を受けることで、健康な頭皮と髪を維持する方法を見つけることができます。自己判断せず、医師による診察を受け、不安や悩みを解消しましょう。
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まとめ
頭皮の日焼けには日々の注意が必要です。特に薄毛の場合、頭皮が直接紫外線を受けやすく、日焼けしやすい状態になります。長時間外にいる場合など、状況に応じて適切な紫外線対策を行うことが大切です。
万が一日焼けしてしまった場合には、速やかにケアを行う必要があります。日焼け後は、頭皮に刺激を与えないよう心掛けましょう。頭皮環境を整えることが重要です。
また、日焼け後の頭皮の状態が悪化している場合や、薄毛によって頭皮が敏感に感じる場合には、専門の医師に相談することをおすすめします。医師の診察を受けることで、最適な治療やケア方法を見つけることができます。
