海外には、日本未承認のAGA治療薬もあり、フィンペシアもその1つです。薄毛や抜け毛が気になる人のなかには、フィンペシアについて深く知りたいと思っている方もいるでしょう。そこで今回は、フィンペシアについて、どんな薬なのか、副作用や期待できる効果、注意点について解説します。
フィンペシアとは何?
フィンペシアは、AGA治療に用いられている薬です。インドにあるシプラ社が製造販売しています。日本をはじめ世界中でよく知られているプロペシアという薬のジェネリック薬品で、フィナステリドという有効成分を含んでいますが、日本では未承認の医薬品であり、認知度はあまり高くないかもしれません。
フィンペシアの薄毛に対する効果
フィンペシアに含まれるフィナステリドという成分が、AGAの原因となる男性ホルモンの変性を抑えることで、薄毛予防への効果が期待されています。
AGAは、男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼという酵素と結合し、ジヒドロテストステロンに変化して、髪の毛の成長に悪影響を及ぼすことが主な原因です。5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型がありますが、フィナステリドはこのⅡ型を阻害する作用があり、ジヒドロテストステロンへの変化を防ぐことで、薄毛の予防が可能となります。
フィンペシアの服用方法
フィンペシアは、1日1錠、継続して服用することで効果が発揮されやすくなります。飲まない日が続いたり、飲み忘れたからといって2錠以上をまとめて飲むのはやめましょう。過剰摂取は、副作用のリスクを高めるとされており、健康面への影響も心配です。朝食後や夕食後など、毎日決まった時間に飲めるように意識することをおすすめします。
フィンペシアの5つの副作用
精液量の減少
フィンペシアに含まれるフィナステリドは、精嚢腺という精液をつくる器官の働きを抑制する可能性があり、副作用として精液の量が減るケースもあります。精液の量が減ること自体は、深刻な問題にはなりにくいですが、パートナーと妊活をしている方にとっては軽視できない副作用でしょう。妊活中の方や、精液量が著しく減って不安を感じる方は、医師に相談されることをおすすめします。
勃起不全
フィンペシアの副作用には、勃起不全の例も報告されています。勃起不全によってパートナーとの関係に影響を及ぼしたり、自身のストレスになったりと、さまざまな悩みの種になる可能性があります。医師への相談によって、服用の中止やED治療薬との併用などを勧められることもあるため、症状が見られた際は早めに相談しましょう。
肝機能障害
フィンペシアを含むAGA治療薬をはじめ、薬全般に言えることですが、肝機能障害の副作用が起こるケースも稀にあります。薬は肝臓で代謝されますが、その負担が大きすぎると肝機能障害につながる恐れがあり、注意が必要です。症状としては、皮膚のかゆみや黄疸、吐き気が代表的です。肝機能障害は重篤な副作用と考えられており、先のような症状が見られた際は速やかに医師に相談しましょう。
皮膚のかゆみや蕁麻疹
フィナステリドへのアレルギー反応として、皮膚のかゆみや蕁麻疹が生じることもあります。症状の出方によって対処法が変わるため、皮膚に異常が見られた際は早めに医師の診察を受けましょう。
抑うつ症状
やる気が起こらない、元気がでない、ネガティブなことばかり考えてしまうなど、フィンペシアの服用によって抑うつ症状が現れるケースもあります。これは、フィナステリドによって脳内のホルモンバランスが影響を受け、神経伝達物質の働きを変化させることで生じると考えられています。抑うつ症状は、ご自身やご家族の生活の質を大きく損ねる可能性があるため、早めに医師に相談しましょう。
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フィンペシア服用時の注意点
用量をきちんと守る
フィンペシアは、用量を増やすほど効果が高くなるものではありません。過剰に摂取すると、副作用のリスクが高まり危険です。薬の注意書に記載どおりの量・回数を守りましょう。
割ったり砕いたりしない
フィンペシアは錠剤のお薬です。錠剤を飲み込むことが苦手な方は、割って小さくしたり、砕いて粉にしたりして飲みやすい状態にしたいと思うかもしれません。しかし、フィンペシアの錠剤にはフィルムコーティングがされており、これが有効成分を良い状態に保っています。割ってしまうと、フィルムコーティングの役割が果たせず、成分が劣化する可能性があります。
水かぬるま湯で飲む
「グレープフルーツジュースで薬を飲んではいけない」と聞いたことがある方は多いでしょう。フィンペシアに関しても、グレープフルーツジュースとの併用は避けた方が良いとされています。それは、グレープフルーツジュースに含まれている成分が、フィナステリドの代謝を阻害して血中濃度を高めてしまい、副作用のリスクが高まる懸念があるからです。フィンペシアに限らず、お薬を飲む際は水かぬるま湯を選びましょう。
前立腺癌の検査時は医師に伝える
フィンペシア服用中は、前立腺癌の検査に影響が出る場合があります。前立腺癌の検査では、前立腺特異抗原(PSA)という数値を調べますが、フィンペシア服用中はこの数値が下がります。そのことを医師に伝えずにいると、正しい診断がしにくくなってしまうため、病気の見逃しや診断の遅れにつながる可能性があります。
フィンペシアと他の治療薬の違い
プロペシアとの違い
フィンペシアは、プロペシアというAGA治療薬のジェネリック医薬品です。プロペシアと同様に、主成分はフィナステリドであり、AGAによる薄毛や抜け毛を予防する効果が期待できます。ジェネリック医薬品ということもあり、プロペシアと同等の効果が期待できますが、価格は控えめに設定されています。
ザガーロとの違い
フィンペシアやプロペシアの主成分・フィナステリドは、5αリダクターゼのⅡ型に作用することをご紹介しました。しかし、ザガーロの場合は、5αリダクターゼのⅠ型・Ⅱ型ともに作用するという違いがあります。したがって、フィンペシアやプロペシアに比べるとより高い効果が期待できると言われています。
フィンペシアと他治療薬の併用について
プロペシアとの併用はできない
先ほども触れたように、フィンペシアとプロペシアにはどちらもフィナステリドが含まれています。併用してしまうと、フィナステリドの服用量が倍増し、副作用のリスクが高まります。健康面への懸念から、プロペシアとの併用はできません。
ミノキシジルとの併用は可能
ミノキシジルは、血管を拡張させて髪の毛への栄養を届けやすくする作用や、毛母細胞の分裂を促し、発毛を促進させる効果が期待できます。フィンペシアに含まれるフィナステリドと併用しても、それぞれの働きを低下させることはないため、より高い効果を期待して併用を勧められることも多いです。
グレープフルーツジュースやお酒との組み合わせに注意
グレープフルーツジュースやお酒とフィンペシアとの相性は悪いです。先ほども触れたように、グレープフルーツジュースは副作用のリスクを高めます。また、お酒は、肝臓へ負担をかけるため、同じく肝臓で代謝されるフィンペシアと一緒に飲むと肝臓への負担がより大きくなります。肝機能低下や肝機能障害を予防するためにも、注意が必要です。
フィンペシアの個人輸入のリスク
偽物によって健康を損ねる可能性がある
フィンペシアは日本では未承認の薬のため、個人的に輸入するという形で入手するしかありません。しかし、個人輸入では偽物の治療薬を購入してしまうケースも珍しくなく、実際にたくさんの偽物が出回っているようです。本物とは成分が違う、含有量が違う、日本では使用が認められていない成分が入っているなどの理由で、健康を損ねる恐れもあります。偽物では、本物のような効果も得られにくく、かえって無駄遣いをしてしまったと後悔する人も少なくないでしょう。
自分の体質や薄毛・抜け毛の状態に合うかは分からない
AGA治療薬に限らず、すべての薬を飲む前に、「その薬を飲んでも大丈夫なのか」を確認する必要があります。個人の体質や状態、他の治療薬との併用などに問題がないか確認し、安全に使用できるかどうかは医療的な判断を要します。しかし、個人輸入では、このような専門的な判断ができません。たとえフィンペシアが本物であったとしても、禁忌に当てはまらないかどうかの判断ができないままに服用するのは危険です。
フィンペシアと副作用に関するQ&A
フィンペシア服用後も髪が抜けるのはなぜ?
フィンペシアを服用し始めてから、一時的に抜け毛が増えることがあります。これは、初期脱毛といい、新しい元気な髪の毛を生やすために古い髪の毛が抜けることで起こります。フィンペシアの効果が表れている証ともとれますが、心配な方は医師に相談されることをおすすめします。
フィンペシア服用をやめるとどうなる?
フィンペシアの薬効がなくなり、AGAの原因となる5αリダクターゼを抑えることができなくなります。AGAは進行性のため、治療薬の服用をやめると改善していた状態からまた元の姿へと戻り、症状は進行していく可能性が高いです。髪の毛を理想的な状態に保ちたい場合は、継続的な治療が必要となります。
フィンペシア服用は精神疾患に関係する?
フィンペシアの副作用の1つに、抑うつ症状の可能性が挙げられています。抑うつ状態がきっかけで生活にさまざまな影響を及ぼしたり、それがさらに深刻化したりすると、命に関わる問題にもなりかねません。注意深く心身の変化に着目して、異常があれば速やかに医師に相談しましょう。
AGAの治療は”AGAスマクリ”
AGAスマクリは、オンライン診療体制が整っている薄毛・抜け毛治療専門のクリニックです。周囲の目を気にすることなく受診でき、通院にかかる時間や費用の心配もいりません。初診は無料、初回の通常処方にかかる費用や送料は0円です。
基本的な治療(男性プラン)は2種類の治療薬を用いたシンプルな処方のみとなっています。フィンペシアは日本未承認の薬のため処方していませんが、フィナステリドを主成分とした治療薬を扱っているため、フィンペシアが気になる方にもおすすめです。
AGAスマクリでは、以下の2つのプランから治療方法を選択することができます。
男性プラン |
プロペシアプラン |
4,980円/1ヶ月(税込・送料無料) |
10,000円/1ヶ月(税込・送料無料) |
・ミノキシジル5.0mg配合薬 28日分 (ミノキシジル2.5mg配合薬 56錠) ・フィナステリド1.3mg配合薬 |
・プロペシア1mg配合薬 |
実際の処方は、医師がそれぞれの患者様の体調を見ながら行います。毎月のオンライン診療が負担になる方は、お得なおまとめ便も活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
フィンペシアはAGA治療薬の1つですが、日本では未承認の薬ということもあり、入手するとなると個人輸入するケースが多いと考えられます。しかし、個人輸入にはさまざまなリスクもあるため、購入を検討する際には十分に注意しましょう。AGA治療ができるクリニックでは、オンライン診療体制が整っているところも多いです。まずは、抜け毛や薄毛の原因を知り、できるだけ安心できる方法で治療をすすめてみましょう。