AGA治療薬として広く知られるミノキシジルですが、価格の手頃さや通院の手間、恥ずかしさから個人輸入を考える方も多いでしょう。しかし、ミノキシジルの個人輸入にはさまざまなリスクが伴います。この記事では、ミノキシジルの作用や種類、副作用に加え、個人輸入に関連するリスクについて詳しく解説します。また、副作用を避けるための対処法についてもご紹介しますので、ミノキシジルの使用を検討している方はぜひご一読ください。
ミノキシジルって？効果や副作用
ミノキシジルは、抜け毛の予防や発毛を促進するAGA治療薬のひとつで、世界中で広く使用されています。まずは、使用前に必ず理解しておくべきミノキシジルの種類や効果、副作用について詳しくご説明します。
ミノキシジルの種類
ミノキシジルには「外用薬（育毛剤・塗り薬）」と「内服薬（飲み薬）」の2種類があります。しかし、現在日本で承認されているのは、大正製薬が販売する外用薬「リアップ」シリーズを含むミノキシジル濃度5％以内の外用薬のみです。また、AGA治療薬として広く使用されている「ロゲイン」は、アメリカ食品医薬品局（FDA）に認可された製品です。
一方で、国内外を問わず、現時点で承認されているミノキシジルの内服薬は存在しません。そのため、AGA治療専門クリニックでは、医師の判断のもと、厚生局の正式な手続きを経て輸入された製品が処方されています。
ミノキシジルの効果
ミノキシジルには、血管を拡張して血流を改善し、髪の細胞に多くの栄養を届ける働きと、動きが鈍くなった「毛母細胞」を活性化させてヘアサイクルの乱れを正常に戻す働きがあるとされています。外用薬と内服薬の両方でこれらの効果を期待できますが、作用の仕方や効果の現れ方には違いがあります。
ミノキシジル内服薬：
主にタブレット状の内服薬を服用することで、血液を介して頭皮に届いたミノキシジル成分が毛根に作用し、発毛を促進します。成分の浸透率が高く、外用薬よりも強い発毛効果が期待できますが、脱毛部位以外の体毛が濃くなる可能性や、副作用が現れやすいというデメリットもあります。
ミノキシジル外用薬：
頭皮の患部に直接塗布する外用薬は、皮膚を通じてミノキシジルが毛根に浸透し、発毛を促進します。副作用が塗布部分に限定されやすいという特徴がありますが、内服薬に比べて成分の浸透率が低く、効果の現れ方も緩やかです。
ミノキシジルの副作用
ミノキシジルの副作用は一般的に少ないものの、局所に塗布する外用薬に比べ、血液を介して全身に作用する内服薬の方がリスクが高い傾向があります。また、外用薬と内服薬では、発生しやすい副作用が異なり、ミノキシジルの含有量が多いほど、副作用が現れるリスクも高くなると考えられています。
- ミノキシジル配合内服薬の主な副作用：
- 多毛症
- 動悸、息切れ、呼吸困難
- 胸痛、うっ血性心不全
- むくみ、体重増加 など
ミノキシジル配合外用薬の主な副作用：
頭皮のかゆみ、かぶれ、ふけ、発疹
頭痛、めまい など
なお、日本国内で承認されているのはミノキシジル配合の外用薬のみであり、内服薬については承認されている国がないため、副作用の発現率に関する明確なデータは存在しません。
関連リンク：ミノキシジルとは？効果や副作用などを解説
ミノキシジルを個人輸入は危険！
通販や個人輸入を利用すれば、海外製のミノキシジル配合薬を安価で入手できる可能性がありますが、いくつかのリスクも存在します。この項目では、ミノキシジルの個人輸入に伴う危険性について詳しく確認していきましょう。
【リスク①】正しい用法・用量がわからない可能性がある
海外製のミノキシジルのパッケージには、重要な用法や用量がすべて外国語で記載されており、副作用に関する情報が明記されていない場合もあります。そのため、ミノキシジルを個人輸入した場合、用法や用量を正しく理解できない恐れがあります。
ミノキシジルに限らず、誤った用法や用量で治療薬を使用すると、効果が半減したり、副作用のリスクが高まる可能性があります。また、購入した製品が日本人の体格に適した用量であるかどうかも不明です。
【リスク②】偽造品による健康被害のリスクが高い
個人輸入や個人輸入代行サービスを利用して海外製のミノキシジルを購入する際には、偽造品が届くリスクを考慮する必要があります。品質や製造工程が不明な海外製品には、パッケージに表示されている成分が含まれていない場合や、表示されている成分量と異なることがあります。
偽物のミノキシジルを使用すると、期待した効果が得られないだけでなく、重篤な副作用や健康被害を引き起こす恐れもあります。
【リスク③】重篤な副作用が生じても政府の救済措置対象外
「医薬品副作用被害救済制度」とは、厚生労働省に認可された医薬品を適正な用法・用量で使用したにもかかわらず、重大な副作用が生じた場合に救済給付を受けることができる制度です。
そのため、個人輸入で購入したミノキシジルの使用に関しては自己責任となり、もし重篤な副作用が発生しても、この政府による救済措置を受けることはできません。
ミノキシジルで個人輸入可能なものは？
通販や個人輸入で購入できるミノキシジルには以下のような製品があります。個人輸入でミノキシジルを使用する際は自己責任となりますので、前述のリスクについて十分に理解しておく必要があります。
ミノキシジル配合外用薬
薄毛部分に塗布し、頭皮に直接働きかけるミノキシジル配合の外用薬は、2017年に日本皮膚科学会が作成したガイドラインにおいても、AGA治療での使用を「推奨度A」として強く推奨されています。なお、個人輸入では、日本で承認されていないミノキシジル濃度6％以上の外用薬を購入することも可能です。
ミノキシジル配合内服薬
ミノキシジルはもともと降圧剤として開発されましたが、副作用として多毛症が発生したため、現在ではAGA治療薬として世界中で広く使用されています。しかし、ミノキシジル配合の内服薬は厚生労働省に認可された医薬品ではないため、日本皮膚科学会のガイドラインでも内服治療は推奨されておらず、「推奨度D」とされています。
ミノキシジルの副作用の対処法はある？
ミノキシジルはAGA治療において発毛や脱毛予防の効果が期待できますが、国の認可がない点や副作用のリスクがあるため、使用に不安を感じることもあるかもしれません。ここでは、ミノキシジルの副作用リスクを軽減するための対処法を3つご紹介します。
外用薬の使用
より安全性を重視するのであれば、外用薬の使用をおすすめします。先述の通り、ミノキシジル配合外用薬は、日本皮膚科学会のガイドラインで「推奨度A」と評価されており、内服薬よりも副作用のリスクが低いとされています。
ただし、ミノキシジル配合内服薬の推奨度が低い理由は、国内での臨床試験が実施されていないためです。したがって、AGA治療の専門医によって適切に処方された内服薬であれば、使用を検討する価値もあるでしょう。
濃度を抑える
ミノキシジルの副作用が気になる方には、濃度5％以下の外用薬の使用をおすすめします。ミノキシジルは濃度が高いほど発毛や脱毛予防の効果が期待できますが、それに伴い副作用のリスクも増加する可能性があります。
なお、個人輸入を利用すれば、ミノキシジル濃度6％以上の製品も購入できますが、日本皮膚科学会のガイドラインでは、男性には5％、女性には1％の濃度を推奨しています。ミノキシジル濃度6％以上の外用薬を希望する場合は、まずAGAクリニックの専門医に相談しましょう。
クリニックで購入
ミノキシジルをより安全に使用したい場合は、個人輸入ではなくAGA専門クリニックからの購入をおすすめします。先述の通り、個人輸入で購入したミノキシジルには偽造品や品質、製造元が不明な商品が含まれている可能性があり、厚生労働省も注意喚起を行っています。
AGA専門クリニックで処方される海外製のミノキシジルは、専門医の判断のもと、欧米など各国で認可された製品を厚生局の正式な手続きを経て輸入しています。
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ミノキシジルが購入できるサイト
ここでは、海外製ミノキシジルを購入できるサイトを3つご紹介します。ただし、ミノキシジルの個人輸入には使用の際の自己判断とそれに伴うリスクがあるため、できるだけAGA専門クリニックでの購入をおすすめします。
オオサカ堂
安心と信頼をモットーに掲げる「オオサカ堂」は、創業27年の実績を持つ個人輸入代行業者です。取り扱う商品はすべてメーカー正規品です。全国送料無料で提供し、注文から最短3日でのスピード配送が特徴です（ただし、前回の通関日から4週間以内の注文は不可です）。なお、男性専用のミノキシジルは女性名義での注文はできません。
くすりエクスプレス
2010年創業の「くすりエクスプレス」は、2000種類以上の医薬品やサプリメントを取り扱う業界最大級の個人輸入代行ストアです。取り扱う全ての製品は、出荷元国の厳格な検査を通過した正規品です。経験豊富な日本人スタッフによるカスタマーサポートが設置されているため、個人輸入が初めての方でも安心して利用できます。
アイドラッグストアー
厚生労働省の指導に基づき法令を遵守し、25年以上の運営実績を持つ「アイドラッグストアー」は、日本法人の個人輸入代行業者です。おくすり選択の自由を追求し、取り扱う商品は試験検査機関で成分鑑定を行い、「適正な」価格での販売を目指しています。
ミノキシジルの個人輸入に関するよくある質問
ミノキシジルは通関できるの？
ミノキシジルは、以下の範囲内であれば申請不要（税関での確認のみ）で個人輸入することができます。
ミノキシジルの含有量が5％を超える場合：1か月分以内であれば通関可能
ミノキシジルの含有量が5％以下の場合：2か月分以内であれば通関可能
ただし、これらの範囲を超える場合は、薬監証明の取得が必要です。
関連リンク：厚生労働省 ミノキシジルを含有した育毛剤の個人輸入手続きは
ミノキシジルは日本では承認されていないの？
日本では、ミノキシジル濃度5％以下の外用薬が承認されています。大正製薬の「リアップ」シリーズなどの市販薬は、薬局で購入可能です。ただし、ミノキシジル濃度6％以上の製品は日本では承認されていません。また、現時点では、ミノキシジル配合内服薬をAGA治療目的で正式に承認している国は存在しません。
ミノキシジルが認可されないのはなぜ？
ミノキシジル配合内服薬が認可されない主な理由は、国内での臨床試験が行われていないためです。さらに、世界的に見ても、降圧剤としてのミノキシジルの服用が承認されている国はありますが、AGA治療を目的とした服用は重篤な副作用のリスクが高いと考えられ、一般的にも承認されていないようです。
AGAの治療は”AGAスマクリ
AGAスマクリは、オンライン診療を提供する投薬治療中心のAGA治療専門クリニックです。初回の28日分の処方、送料、初診費用がすべて0円、また、2ヵ月以降も月額4,980円〜という安心価格で、AGA治療の継続をサポートします。
AGAスマクリが提供する「男性プラン」と「プロペシアプラン」には、国内で認可されていない薬剤も含まれています。ただし、過去の実績として発毛実感率99%を誇るAGAスマクリの担当医師が、確信を持って処方薬を選択し輸入仕入れを行い、副作用や製造国、製造業者の詳細を明確に表示しています。また、使用に不安がある場合は、すぐに医師に相談することもできるため、安心して治療を進めることができます。
まとめ
ミノキシジルを個人輸入や通販で購入すれば、日本で認可されていない外用薬や内服薬を安価に手に入れることが可能です。しかし、個人輸入には、副作用のリスクに加え、偽造品や健康被害の危険性が伴います。
ミノキシジルは、医師の指導のもとで正しく使用すれば高い効果を期待できます。安全性を優先するためにも、ミノキシジルの使用を検討している方は、AGA治療専門クリニックでの購入をおすすめします。
