「ふと気が付いたら頭頂部が薄毛になってる!」
特に薄毛になりやすいのが頭頂部です。
早く対策をはじめないと、どんどん薄毛が拡大しそうで心配です。
しかしシャンプーだけの対策では、多くの場合の頭頂部の薄毛に効果はありません。
その理由を理解して、有効な対策はどういうものかを見ていきましょう。
監修医師
成田亜希子 医師
成田亜希子医師は日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会に所属。一般内科医として幅広い疾患の診療に向き合った後、医療系行政機関にて勤務をし、病院や診療所への行政審査、行政指導、介護行政、母子保健、精神福祉等を担当。
育毛シャンプーを使っているのに頭頂部が薄毛になるのはなぜ?
慌てて育毛シャンプーに切り替えてはみたものの、一向に効果が出てこない…そんな人がいます。
何故なのでしょうか?
それには理由があるのです。
その理由を理解すると、頭頂部の薄毛にはどういう対策が必要なのかがわかります。
正しい対策で頭頂部の薄毛を防ぎましょう!
育毛シャンプーでさえ、頭頂部の薄毛には効かないって本当…!?
薄毛の原因が頭皮環境の悪さだっだ場合、育毛シャンプーは抜け毛を減らす効果があると言われています。
頭皮環境が悪い場合とは・・・
- 毛穴に皮脂が詰まっている
- 洗浄力が強いシャンプー(市販のアルコールシャンプー等)で、必要な皮脂も洗い流している
- 頭皮が乾燥している
- 頭皮が傷んでいる
頭皮は髪の毛の土台となる部分なので、頭皮環境を整えることは健康な髪の毛を保つ上でとても大切です。
しかし薄毛の原因は頭皮環境以外にも様々あります。
頭皮環境を整えたからといって必ずしも髪の毛が生えるということではありません。
そういった意味で、育毛シャンプーは薄毛の改善にはならないと言われています。
頭頂部の薄毛にはなぜシャンプーは効かないのか
頭頂部の薄毛の原因によっては、せっかくの値段が張る育毛シャンプーを使用しても効果がありません。
育毛シャンプーによって改善できない薄毛の原因は生活習慣の乱れ、ストレス、AGA(男性型脱毛症)等です。
頭頂部は、血管にとって血液を行き渡らせることが厳しい場所であり、生命維持という観点からすると優先度の低い場所です。
必然的に影響が生じやすい場所だと言われています。
従って、これらの原因による頭頂部の薄毛にはシャンプーによる効果が期待できないのです。
理由1:生活習慣の乱れが原因の場合
頭頂部の薄毛の原因が生活習慣にある場合は、それを改める必要があります。
生活習慣が乱れていると育毛サイクルが乱れ、成長ホルモンの分泌が減り、発毛のための栄養が頭皮へ行き渡らなくなります。
栄養が行き渡りにくなった場合、一番最初に体の一番高いところである頭頂部から栄養が届かなくなります。
また夜更かしなどをしている場合も薄毛の原因になりうることがあります。
髪の育毛に影響する成長ホルモンは夜10時から深夜2時に分泌されます。
その時間帯に起きて活動してしまうと成長ホルモンの分泌が減少してしまうのです。
理由2:ストレスによる場合
ストレスをうまく発散できずに溜めてしまっている場合、血管が収縮し体内の血行が悪くなり、栄養分を体内に行き渡らせることも滞りがちとなります。
頭頂部のように血管の少ないところで、しかも生命維持に重要でない場所ほど早く影響が出てきてしまうようです。
そうなると髪の発毛が弱くなり、抜け毛が増え、薄毛となる可能性があります。
これではいくら育毛シャンプーで頭皮環境を整えても薄毛には効果が期待できません。
理由3:男性ホルモンによる場合
男性ホルモンと酵素の作用により生じるDHT(ジヒドロテストステロン)が抜け毛を生じさせている、いわゆるAGA(男性型脱毛症)の場合は、育毛シャンプーでは効果が期待できません。
AGAの抜け毛対策にはDHTが生じることを防ぐ対策でなければなりませんので、頭皮環境を整える育毛シャンプーとは目指しているものが違っているのです。
頭頂部の薄毛の原因が、AGA(男性型脱毛症)であれば早めに治療をはじめましょう。
AGAは進行型の脱毛症です。
まずは、AGA専門クリニックに相談してみましょう。
こんな人はシャンプーの意味がないかも!
頭頂部の薄毛にシャンプーが効かない場合を見てきましたが、その原因を対策せずにいる人にはシャンプーの効果には期待できなさそうです。
頭頂部は薄毛のもとになる抜け毛が起きやすいところである上に、育毛に必要な栄養が渡り難いのです。
①生活習慣が悪い人。特に喫煙者
タバコは特によくありません。
血管を収縮させて血行を悪くします。
髪の毛を作る成長ホルモンの分泌を阻害してしまいます。
体内のホルモンバランスを崩してしまうので、男性型抜毛症の原因となる男性ホルモンや酵素を活性化させてしまう恐れがあります。
これらは抜け毛に結びつき薄毛を促進させてしまう可能性があります。
そしてその症状が出やすいのが、血流の環境が厳しい頭頂部なのです。
②男性型脱毛症の人
男性型脱毛症、つまりAGAの人は抜け毛が男性ホルモンの影響により起きていますので、シャンプーでは効果がありません。
ただし、シャンプーで頭皮環境を整えることは、AGAの対策の効果を発揮させやすくなるということでは意味があります。
男性ホルモンにより引き起こされる抜け毛対策をすることが必要です。
③ストレスを抱え続けている人
過度のストレスを抱えていては頭頂部の薄毛にはもちろん、ほかの心身にも良くありません。
頭頂部の薄毛が危険のサインと言えるかもしれません。
自分ですぐに改善できる見込みがある場合を除き、専門医の診断を受けるようにしてください。
まずはストレスの元を断ちましょう。
ストレスを抱えたままでは、いくらシャンプーで頭皮環境を整えても意味がありません。
必要に応じ専門医にかかりましょう。
シャンプーと併用してできる頭頂部の薄毛対策はこれ!
頭頂部の薄毛は、育毛シャンプーだけの対策を取り入れるだけではなかなか改善しないことが分かりました。
日ごろの生活習慣を振り返り、併せて次に紹介する薄毛対策をしっかり行っていきましょう。
生活習慣の改善やストレス対策をする
生活習慣を改善することは、自分自身の心がけで簡単にできることなので実施しましょう。
頭頂部は正直です。
悪い生活を送ると薄毛となって報いが返ってきます。
- 規則正しい生活リズムの維持。
- 特に夜10時から深夜2時の成長ホルモン分泌時間の睡眠の確保。
- タバコを吸わない。 アルコールは適度な量にとどめる。
- 栄養をしっかり考えた食事を摂る
といったことが必要です。
また、ストレスがかかっていることを自覚していたら、自分一人で抱え込むことはせずに周囲や専門医に速やかに相談しましょう。
AGA専門クリニックを受診する
薄毛の原因が男性ホルモンの作用による、AGA(男性型脱毛症)の場合、セルフケアだけではなかなか効果を感じにくいでしょう。
AGA専門クリニックでは、医学的根拠のある抜け毛を抑える薬や、髪の毛を生やす効果のある薬など、薄毛改善に効果の見込まれる発毛薬を処方しています。
生活習慣の見直し等、自分で改善できる点は見直しながら、AGAクリニックを受診することが薄毛改善への近道です。
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