AGA治療薬で有名なミノキシジル、薄毛や抜け毛を改善する事は広く認知されていますが、副作用はあまり知られていません。
相談者
元々、ミノキシジルは高血圧治療薬として製造された薬なので、降圧作用があります。
ミノキシジル外用薬であれば、血圧に影響する事はほとんどありませんが、ミノキシジル内服薬の場合は、影響が及びます。
ほとんどの場合、服用可能ですが常用薬との相互作用など気を付けなければならない点もあります。
この記事では、ミノキシジルがどのように血圧に影響を与えるのか、血圧異常がある場合、そのように服用すれば良いかを解説しています。
- ミノキシジルは元々、高血圧治療薬であった
- 内服薬は、血圧低下に注意が必要です
- オンライン診療で適用の可否を確認するのを推奨します
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監修医師
成田亜希子 医師
成田亜希子医師は日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会に所属。一般内科医として幅広い疾患の診療に向き合った後、医療系行政機関にて勤務をし、病院や診療所への行政審査、行政指導、介護行政、母子保健、精神福祉等を担当。
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ミノキシジルと血圧との関係
ミノキシジルは、元々Johnson&Johnson社が高血圧内服治療薬として販売していました。
臨床の中で毛が多く生えて来る副作用が注目され、発毛効果に関する研究が進められた事で、今では発毛剤として使用されるようになりました。
日本においては、育毛効果が認められた製品は昔からありましたが、このミノキシジルが配合された製品で初めて発毛効果や脱毛効果が謳われるようになりました。
他の代表的な脱毛に関する薬は、ホルモンに影響を与えるタイプである場合が多く、その対象を男性としています。
ミノキシジルに関しては、血圧に影響を与えるという副作用はあるものの、男女問わず使用できる点に有用性があります。
ミノキシジルを高血圧や低血圧の人が服用するのはNG？
血圧に異常のある方が、安易にミノキシジルを服用する事は推奨できません。
血圧を下げ過ぎてしまい、倦怠感やふらつきなど日常生活に支障をきたす可能性があります。
高血圧を治療中で降圧剤を服用している方、最高血圧が100mmHgを下回る低血圧の方は、服用前に一度、医師に相談するようにして下さい。
自己判断で服用や副作用症状の対処を行わないようにしましょう、血圧異常は時間をかけて体に影響を与えます。
服用前は医師に相談しなければいけない
ミノキシジル外用薬を使用する場合は、血圧への影響はほとんどないため、購入時に薬剤師から用法用量の注意を聞き使用するようにして下さい。
ミノキシジル内服薬は、原則、医師から処方されなければ購入する事はできないため、医師の指示に従って服用しましょう。
個人輸入などで、ミノキシジル内服薬を購入している場合は、注意が必要です。
血圧異常がある場合は、一度医師に服用しても問題がないかの確認を行う事を推奨します。
心臓や循環器系に問題のある人の服用にも注意
ミノキシジル内服薬を服用すると、血管拡張作用が得られます。
血管が拡張するという事は、各組織に流入する血液量が増加します。
心臓においては、血液が心室に多量に流れ込むと1回の拍動を強くして血液を循環させる必要が出ます。
拍動を強くするという事は、心臓にかける負担を大きくする事にも繋がるため注意が必要です。
血管など循環器系も同様に負荷が上がる可能性があるため、心臓や循環器系に問題のある人は、医師に相談してから服用を行うようにして下さい。
高血圧症治療薬であるミノキシジルがAGAに対する効果がある理由
明確は効果のメカニズムは解明されていませんが、ミノキシジルは毛包に直接作用して、毛髪の成長を促進させる効果が認められています。
また、血液循環の改善作用も持つため、毛髪に必要な栄養を十分に供給できる環境を作るため、AGAなど毛髪トラブルを改善します。
血管拡張作用
ミノキシジルは、ATP-感受性Kチャネルを活性化する事で血管を拡張させている事が分かっています。
半減期は、約4時間程度なので、血管拡張作用はそこまで長く持続しません。
朝の弱い方が、朝にミノキシジルを服用すると中々活動に適した状態になれない可能性があるので、日中や寝る前に薬を服用するようにしましょう。
髪の毛に栄養を送り込める
ミノキシジルを服用し、血管が拡張される事により、体の末端まで栄養が送りやすい環境を作る事ができます。
AGAの人で注意しなければならないのが喫煙です、タバコに含まれるニコチンには血管収縮作用があるので、毛髪を栄養不良状態にする可能性があります。
治療中は、生活習慣にも気を使う事でより早期に効果を示す事ができるかもしれません。
▼薄毛になる習慣について詳しくはこちら▼
ミノキシジルには2種類ある
ミノキシジルは、錠剤で使用し体の内側から効果を与える内服薬と頭皮の気になる部位に塗布する外用薬があります。
内服薬・外用薬ともに臨床データも十分蓄積されているため、そのメリット・デメリットも明確です。
ただし、内服薬は医師からの処方を必要とするため手軽に購入する事はできません。
また、外用薬も市販されているものであれば有効成分が5％以下と定められています、医師の処方があれば外用薬も5％濃度を超えるものを購入する事ができます。
ミノキシジル内服薬
ミノキシジル内服薬は、体内から毛包に直接効果を発揮するため、経皮的な邪魔が入らないのでその効果は強いです。
ただし、医師からの処方を原則必要としています。
外用薬に比べると副作用リスクが高まるため、慎重な服用が求められます。
市販薬として簡単に購入できない点と副作用リスクから外用薬に比べると使用頻度は下がりますが、内服薬を選択された場合、効果の満足度が高いというデータも示されています。
ミノキシジル外用薬
ミノキシジル治療は、外用薬が使用される方が多いです。
副作用のリスクはほとんどなく、発毛・増毛したい部位に塗布するだけなので手軽に行える点が最大の魅力です。
また、ドラッグストアなどでも購入する事ができるため、AGA治療を始めたい方の第一選択肢となるケースが多いです。
ただし、市販薬の場合は含有成分量に上限があるため強い効果が期待できません。
医師から処方される外用薬の場合は、その方に合わせた成分含有量で使用できるため、AGA専門クリニックなどでの治療を推奨しています。
ミノキシジルは内服薬と外用薬ではどちらの方が血圧に影響が出る？
血圧に影響が出やすいのは、内服薬になります。
外用薬の場合、経皮的な吸収が必要な点と薬効成分が効いているのが部分的であるため、ほとんど血圧に影響は出ません。
内服薬は、全身に効果が波及するため、血圧に影響が及ぶ可能性があります。
しかし、ミノキシジルの半減期は短いため、血圧に影響が出ても少し安静にしていれば直ぐに症状は回復します。
特に注意しておかなければならないのが他の降圧剤との併用です、血圧が下がり過ぎる危険性があります。
ミノキシジルだけで発毛効果が実感できない時の対処法
AGA治療では、短期間での効果を期待して、思ったような結果が得られなかったため、自己判断で服用を中止されるケースが多く見られます。
発毛サイクルを考えると、短くとも6ヶ月程度は様子を見なければ、その効果の評価はできません。
また、薄毛や抜け毛の原因はAGAだけではありません、円形脱毛症や脂漏性脱毛症など他の病気の可能性もあります。
定期的に医師から医学的根拠に基づく結果を確認し、納得して治療を継続するのが一番です。
最低でも6ヶ月の継続が必要
一般的にミノキシジルの効果が得られるのは、服用後6ヶ月程度経過後になります。
ミノキシジルの効果を得て新しく髪が生えて来るまで最低でも3ヶ月は必要です。
さらにその髪が成長し、目で確認できるようになるまでにはさらに3ヶ月程度が必要となります。
AGAの進行度合いによっては、抜けにくい丈夫な髪に生え変わるまでに時間を要する可能性があるので、気長に効果の発現を見守る必要があります。
医師によっては、服用後1年程度を様子を見る事を推奨しています、個人差が大きく出る治療となるため慎重な見極めが必要です。
医師に相談する
2022年より初診でもオンライン診療が認められるようになりました。
今までは、初診に関してはクリニックにて対面で診察を受け、その後は医師の判断で対面かオンラインを決めていました。
AGA治療は、治療している事がバレるのが「恥ずかしい」、働き盛りに発症しやすいので「仕事が忙しくて通院できない」など、様々課題がありました。
オンライン診療とAGA治療はこれら問題を解決する事ができる方法で、相性が良かったため、AGA専門クリニックのオンライン化が急速に進んでいます。
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他の治療薬との併用
フィナステリドは、AGAの原因となるジヒドロテストステロンを抑制する働きをします。
ミノキシジルを服用し毛母細胞が活性化されていても、AGAが進行していると十分な髪の成長期間が得られないため、改善に時間がかかります。
ミノキシジルとフィナステリドを併用する事で、AGA進行防止と発毛・育毛効果の相乗効果が得られ、良い結果が期待できます。
また、両剤は半減期が短い点が同じで、万が一副作用症状が現れても、安静にしていればすぐに症状が消失する事がほとんどです。
薬の組み合わせは、副作用リスクの上昇など一定注意しなければならない点がありますが、ミノキシジルとフィナステリドの併用は比較的安全とされています。
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AGAスマクリでは、早期からAGAのオンライン診療に着手し、今では210,000件の診療実績を積み上げました。
多くの症例情報から患者さんの最適な治療を提供します。
2種類の治療薬を併用できるAGAスマクリとは
業界初のAGA専門オンラインクリニックで、発毛効果がある薬を業界最安値で提供しています。
フィナステリドとミノキシジルを併用した治療を主としていますが、プロペシアによる治療など患者さんの要望に合わせた治療が可能です。
AGAスマクリ料金プラン
| フィナステリド・ミノキシジル（初月） | 0円 |
| フィナステリド・ミノキシジル（2ヶ月目以降） | 4,980円 |
| プロペシア | 11,000円 |
悩んでいる間もAGAは進行しています、早期の治療が早期改善につながる可能性が高いので、是非一度ご相談下さい。
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【まとめ】血圧に問題がある人のミノキシジルの服用には注意しよう
ミノキシジルは、血圧を低下させる作用があるため、血圧に問題がある方は服用に注意が必要です。
血圧を下げる薬を飲んでいる場合、ミノキシジルと併用すると血圧コントロールが難しくなります。
外用薬であれば、過剰に心配する必要はありませんが、内服薬を使用する場合は、医師の指示を聞きながら服用するようにして下さい。
原則、内服薬は医師から処方されなければ手に入らないので、医師を経由している事がほとんどですが、稀に個人輸入を使ってミノキシジルを購入して自己判断で服用しているケースがあります。
血圧異常は、時間をかけて体にダメージを与える症状なので、安易に自己判断だけでミノキシジルを服用しないようにしましょう。
最近は、オンライン診療ができるAGA専門クリニックの数も増えて来たので、医師の診察を受けていない人は、この機会に是非、活用してみて下さい。
