AGAに悩む方にとって、育毛シャンプーの選択は重要なポイントです。この記事では、育毛シャンプーに含まれる成分やその特長を解説し、育毛シャンプー選びのポイントや正しい洗髪方法、使用時の注意点をご紹介します。育毛シャンプーを活用してAGAケアを効果的に進めたい方や、AGA予防のために育毛シャンプーの使用を検討している方に、ぜひ参考にしていただきたい内容です。
育毛シャンプーは薄毛対策や育毛に重要なの？
育毛シャンプー自体には、AGAの進行を抑えたり、発毛を促す直接的な効果は期待できません。しかし、育毛シャンプーの多くは低刺激で保湿力が高く、頭皮を清潔に保ち、髪が健やかに育つ環境を整える役割があります。これにより、フケの増加やかゆみ、抜け毛の原因となる乾燥など、頭皮環境の悪化を防ぐサポートが期待されます。
さらに、髪の健やかな成長に必要な栄養素やうるおいを保つ成分も含まれており、毎日使用することで、髪にコシやハリを実感できる可能性もあります。
界面活性剤の種類について
シャンプーの洗浄力を決定する界面活性剤には3種類があり、それぞれに異なるメリットとデメリットがあります。ただし、洗浄力が強すぎるシャンプーは、皮脂を過剰に洗い流してしまい、頭皮を乾燥させる可能性があるため注意が必要です。
そのため、育毛シャンプーを選ぶ際には、できるだけアミノ酸系界面活性剤を配合したシャンプーを選ぶことをおすすめします。泡立ちや洗浄力はやや控えめですが、髪と地肌へのダメージが少なく、うるおいを保ちながら優しく洗浄することができます。
しかし、男性用の育毛シャンプーには、低刺激であるだけでなく、髪の汚れや余分な皮脂をしっかり落とせる洗浄力も求められます。そのため、育毛シャンプーを選ぶ際には、自分の皮脂分泌量に適した洗浄力があるかどうかを確認することが重要です。
石油系合成界面活性剤は頭皮に良くないとは本当？
泡立ちを良くする発泡剤として、ラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naを含む石油系合成界面活性剤は、比較的安価でありながら、頭皮をスッキリと感じさせる十分な洗浄力を持つため、市販のシャンプーの多くに使用されています。
しかし、これらの石油系合成界面活性剤は、頭皮に悪影響を及ぼす可能性があると言われています。なぜなら、洗浄力が高すぎてしまうと、頭皮の「良い皮脂」まで取り除き、結果として皮脂の過剰分泌を引き起こし、髪や頭皮の状態を悪化させる恐れがあるからです。
さらに、これらの界面活性剤は高い残留性と浸透性を持ち、肌に強い刺激を与えるだけでなく、有害物質の侵入を防ぐ肌のバリア機能を低下させることもあります。このため、AGAの進行を助長するフケの増加や頭皮のかゆみ、さらには抜け毛の原因が、使用しているシャンプーに起因しているケースも多く報告されています。
医師が勧めるシャンプーを利用しよう
育毛シャンプーを選ぶ際は、ネット上の口コミやランキングに関係なく、自分の頭皮の状態に合ったものを選ぶことが重要です。より安全で効果的な製品を選択したい場合は、AGAの専門医が推奨する薬用シャンプーや、以下のような頭皮に優しい成分が含まれているものを選ぶことをおすすめします。
薬用シャンプー
育毛シャンプーは、化粧品シャンプーと薬用シャンプーに分けられます。薬用シャンプーは、厚生労働省が効能・効果を認可した有効成分が一定濃度で配合されている「医薬部外品」です。医薬部外品では、成分名とその効能・効果の表示が認められています。
一方、化粧品シャンプーは成分の効能・効果の表示が限られており、育毛に対する効能・効果が期待できるのは「医薬部外品」である薬用シャンプーの方です。
頭皮に優しい成分とは？
AGA専門クリニックの専門医や看護師、美容師が勧める育毛シャンプーには、以下の4つの頭皮に優しい成分が含まれていることが多いです。ここでは、それぞれの成分の特徴と、その安全性や注意点について詳しく解説します。
【頭皮に優しい洗浄成分】コカミドプロピルベタイン
ヤシ油から抽出される両性界面活性剤のコカミドプロピルベタインは、非常に穏やかな洗浄成分です。安全性が高く、赤ちゃん用シャンプーにも使用されています。一般的に常識的な使用量であれば刺激性は少なく、皮膚炎を発症する可能性は低いとされています。
「コカミドプロピルベタイン + ラウレス硫酸Na」といった表記のシャンプーが多く見られるように、コカミドプロピルベタインは他の界面活性剤と組み合わせることで、泡立ちを良くしたり、洗浄力を調整する効果があります。また、コンディショニング作用も期待できるため、多くのヘアケア用品に配合されています。
【老化を防ぐ抗酸化成分】馬油（バーユ）
動物の油脂を原料とする馬油（バーユ）は、化学的に生成されたものとは異なり、比較的安全性が高いとされています。ただし、品質や精製方法によって製品に差が出ることがあるため、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが重要です。
馬油は人の皮脂に近い成分構成を持ち、浸透力が高いため、保湿成分が皮膚や頭皮に素早く吸収されます。また、馬油には殺菌作用があり、皮膚の炎症を抑えて肌トラブルを防ぎます。さらに、血行促進効果のあるα-リノレン酸も含まれており、健やかな髪が育つ頭皮環境を整える助けとなります。
加えて、馬油に含まれる抗酸化成分は、老化の原因となる活性酸素の働きを抑え、頭皮のアンチエイジングにも役立つとされています。
【頭皮トラブルを防ぐ抗真菌成分】ケトコナゾール
ケトコナゾールは抗真菌成分（抗カビ成分）で、真菌（カビ）によって引き起こされる脂漏性皮膚炎やフケ、かゆみの原因となる真菌の増殖を抑えることで頭皮環境を改善し、抜け毛や薄毛を防ぐ効果が期待できます。
また、ケトコナゾールには、AGAに悪影響を及ぼす「ジヒドロテストステロン」を生成する「5αリダクターゼ」と呼ばれる体内酵素の発生を抑制する「抗アンドロゲン作用」があると考えられています。そのため、他の育毛剤と併用する治療法においても効果が期待されています。
ただし、ケトコナゾールを含むシャンプーは医薬品に分類されるため、医師の処方がないと購入することはできません。
【頭皮に優しい保湿成分】ホホバ種子油（ホホバオイル）
ホホバ種子油（ホホバオイル）は、人の皮脂成分に近いワックスエステル系のオイルで、安定性と保湿力に優れています。その分子構造が人間の肌に似ているため、高い浸透性と安全性が認められ、やけどの治療や皮膚炎の保湿などにも利用されます。
また、ホホバオイルには、毛穴に詰まった皮脂や汚れを落とす効果があり、細胞分裂を正常化し頭皮を保護するビタミンA、血行を促進するビタミンE、皮脂の過剰分泌を抑えるリノレン酸など、頭皮に有効な成分も含まれています。これにより、頭皮環境の改善に非常に役立つ成分であると考えられています。
オーガニックシャンプーに効果はあるの？
一般的なオーガニックシャンプーは、髪の毛や頭皮に負担をかける石油系合成成分やシリコンを使用していません。代わりに、小麦胚芽油やブッチャブルーム根エキスなどの植物由来の成分を配合しており、比較的安全に優しく洗い上げることができます。
ただし、オーガニックシャンプーは洗浄力が穏やかな場合が多いため、脂性肌の方が使用する場合は、皮脂汚れをしっかり落とすために、比較的頭皮に優しいタイプのシャンプーを併用するなどの対策が必要です。
育毛に効果的な正しい髪の洗い方を解説
いくら髪や頭皮に優しい育毛シャンプーであっても、洗髪方法が正しくないと、その効果を十分に発揮することはできません。ここでは、育毛シャンプーの有効成分を最大限に活かすための正しい洗髪手順とコツを紹介しますので、ぜひ実践してみてください。
髪を洗うときの基本
【洗髪の手順①】髪を濡らす前にブラッシングをして汚れを落とす
まず、髪を濡らす前に約1分程度ブラッシングを行い、髪の表面に付着したホコリや汚れを軽く取り除きましょう。目が粗く柔らかいクシやブラシを使用することで、髪のもつれが解消しやすくなると同時に、頭皮のマッサージも行えます。
このステップはシャンプーの泡立ちを良くし、頭皮の汚れを落としやすくする効果があります。また、洗髪時に髪が指に引っ掛かって抜け落ちるリスクを減らすこともできます。
【洗髪の手順②】38度程度のお湯で予洗いをする
次に、シャンプー前に約2分ほど、38度前後のぬるま湯で髪の毛と頭皮を優しくすすぎながら、指の腹でゆっくりと頭皮をマッサージして予洗いを行いましょう。予洗い後は、髪の水分をしっかり切っておくことで、シャンプーの泡立ちが良くなります。
洗髪時にはお湯の温度も重要です。熱すぎるお湯で洗うと、必要な皮脂まで洗い流してしまう恐れがあります。ぬるま湯で頭皮の隅々まで行き渡るように洗い流しながら、ゆっくり温めていきましょう。
【洗髪の手順③】シャンプーを手で泡立てから使う
シャンプーを直接頭皮に付けると、洗いムラができたり、洗浄力が強すぎて頭皮が乾燥する可能性があります。シャンプーを使用する際は、500円玉サイズ程度の量、またはメーカーが推奨する適量を手に取り、軽く泡立ててから使いましょう。シャンプーの量が多すぎると、すすぎ残しの原因になることがあります。
【洗髪の手順④】頭皮をマッサージするようにもみ洗いをする
軽く泡立てたシャンプーを直接頭皮に揉み込み、生え際から頭頂部に向けてマッサージしながらなじませます。爪で頭皮を傷つけないように、力を入れすぎず、指の腹や手のひらを使って毛穴から汚れを押し出すイメージで、優しく丁寧に洗いましょう。
また、頭皮の血行を促進するツボを押さえながらマッサージを行うことで、育毛シャンプーに含まれる有効成分や栄養の浸透が良くなる可能性もあります。
【洗髪の手順⑤】シャンプーが残らないように丁寧に洗い流す
育毛シャンプーを使用した洗髪で最も重要なポイントは「すすぎ」です。シャンプーのすすぎ残しはフケやかゆみなどの頭皮トラブルにつながるため、たっぷりのぬるま湯を使い、シャンプーに使用した倍の時間をかけて丁寧に洗い流しましょう。
シャワーを頭皮に当てる際は、水圧とお湯の温度に注意し、指を使ってかき分けるように流します。特に、耳の後ろや首などの見落としがちな部分にも泡が残らないように注意しましょう。
【洗髪の手順⑥】トリートメントは毛先につける
トリートメントを使用する際は、シャンプーと同様に500円玉サイズの量、またはメーカーが推奨する適量を、髪全体ではなく毛先だけにつけます。髪の毛によくなじんだら、すすぎ残しがないように丁寧に洗い流しましょう。
トリートメントは髪の保護を目的としていますが、頭皮に付着すると刺激となる成分が含まれている場合があります。使用する際は、できるだけ注意を払いましょう。
【洗髪の手順⑦】髪をしっかり乾かす
タオルで水分を十分にふき取った後は、ドライヤーを使ってしっかりと頭皮を乾かしましょう。ドライヤーの熱で髪の毛が傷むのを防ぐため、約20cmの距離を保ちつつ、まずは後ろから風を当て、髪の根元からしっかりと乾かしていきます。
自然乾燥などで頭皮が湿った状態が長く続くと、雑菌が増殖し、フケやかゆみなどの頭皮トラブルを引き起こす可能性があります。また、頭皮の乾燥が気になる場合は、頭皮用のローションなどで保湿することをおすすめします。
頭皮環境が髪の毛に与える影響
AGAの原因は主に遺伝子によるものとされていますが、頭皮環境などの外的要因も大きな影響を与えると考えられています。ここでは、頭皮環境がAGA治療にどのような影響を及ぼすのかについて見ていきましょう。
頭皮の皮脂の役割
皮脂には、頭皮にうるおいを与え、雑菌などの侵入を防ぐ役割があります。しかし、皮脂が不足して頭皮が乾燥したり、逆に過剰に分泌されると、頭皮環境が乱れ、髪の発毛サイクルにも影響を及ぼします。
つまり、皮脂のバランスが崩れて頭皮環境が悪化すると、髪の成長を担う毛乳頭や、髪の毛を生み出す毛母細胞の働きが弱くなるため、AGAの進行につながる可能性があります。
薄毛になるメカニズムと頭皮環境の関係
頭皮の柔らかさや色からも頭皮環境を測ることができます。柔らかい頭皮は血行が良好で、毛母細胞に栄養が行き渡っている状態です。しかし、運動不足や加齢によって新陳代謝が低下し、頭皮が硬くなると、薄毛や抜け毛のリスクが高まります。
また、頭皮の色にも意味があります。青色は毛根が残っており、血行が良い状態を示します。白色は皮脂の不足によって乾燥している状態です。特に、皮脂が酸化して黄色くなる場合や炎症が起きて赤色になる場合は、AGAのリスクが高まる可能性があります。
育毛シャンプーの注意点
育毛シャンプーを使用する際は、事前にパッチテストを行うことをおすすめします。耳の後ろなど目立たない場所に少量をつけ、赤みやかゆみがないか24時間程度観察します。また、育毛シャンプーの使用開始時は、週1～2回から徐々に使用回数を増やしていくと良いでしょう。なお、以下のような症状が現れた場合は、直ちに使用量や頻度を調整したり、医師に相談してください。
【注意する症状①】頭皮の乾燥やかゆみ
刺激が低いとされる育毛シャンプーの中にも、頭皮の余分な皮脂を取り除く成分が含まれていることがあります。このため、場合によっては頭皮の乾燥を引き起こし、かゆみを感じることがあります。このような症状が現れた場合は、育毛シャンプーの使用頻度を減らすか、頭皮を保湿する作用を持つ育毛剤やローションを併用することをおすすめします。
【注意する症状②】頭皮の赤み
敏感肌の方が育毛シャンプーを使用すると、頭皮に赤みが現れることがあります。これは、育毛シャンプーに含まれる有効成分に対する一時的な反応として多く見られる症状ですが、頭皮の赤みが長引く場合は、使用を中止し、医師に相談しましょう。
【注意する症状③】初期脱毛
育毛シャンプーの使い始めには、頭皮環境の変化によって「初期脱毛」と呼ばれる一時的に抜け毛が増える症状が通常2〜3週間程度現れることがあります。これは、新しい髪の毛が生え変わる段階での好転反応であり、特に心配する必要はありません。
ただし、1カ月以上抜け毛が続く場合は、使用を中断し、医師に相談してください。
【注意する症状④】アレルギー反応
比較的低刺激な育毛シャンプーでも、含まれる成分に対してアレルギー反応を起こすことが稀にあります。特に、天然由来の成分を使用している育毛シャンプーでは、アレルギーの原因となる可能性があります。
頭皮や体にかゆみや発疹、息苦しさなどの症状が現れた場合は、すぐに使用を中止し、医師の診察を受けてください。
頭皮のお悩みは”AGAスマクリ”に
AGAスマクリは、オンライン診療体制が整った投薬治療中心のAGA治療専門クリニックです。
初回は28日分の処方が、送料や初診費用込みで無料です。オンライン診療で医師の診断を受けた後、2種類の内服薬を組み合わせた「男性プラン」またはプロペシアを使用する「プロペシアプラン」の2つの治療方法から選ぶことができます。2ヵ月目以降も、月額4,980円〜という安心価格でAGA治療を継続することができます。
スマホ一台でオンライン診療を受けられるため、病院に行く手間や時間、費用を削減することが可能です。また、他人の目を気にせず、育毛シャンプーなどAGAに関する悩みについて医師に相談したい方にもおすすめです。
まとめ
育毛シャンプーは頭皮や髪の毛に優しく、健康な髪を育むための頭皮環境を整える成分が含まれています。そのため、AGA治療と並行して育毛シャンプーを使用することで、より良い効果が期待できます。
しかし、自分の頭皮の状態に合った育毛シャンプーを選び、効果的な方法で洗髪しなければ、その効果を十分に発揮することは難しいでしょう。使用中に疑問や気になる症状が現れた場合は、オンライン診療などを活用して医師に相談しながら進めることをおすすめします。
