オンライン診療の規制が緩和され、AGA治療に注目が集まっています。
今までは「恥ずかしい」「仕事が忙しくて受診ができない」など、治療の第一歩が中々踏み出せませんでした。
オンライン診療によってこれらの問題が解決され、投薬による治療が増えました。
中でもデュタステリドは、治療効果が高いと評価されています。
日本ではAGA治療薬として2015年にザガーロ(デュタステリド0.1mgと0.5mg)が認証されています。
この記事では、デュタステリドの作用機序や注意点を紹介しています、より早くAGAを改善させる参考にして下さい。
- デュタステリドを服用する事でAGAの発症抑制・進行防止が期待できます
- 初期脱毛が起こっても心配する必要はありません
- フィナステリドに比べると1.6倍の改善効果が報告されています
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監修医師
成田亜希子 医師
成田亜希子医師は日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会に所属。一般内科医として幅広い疾患の診療に向き合った後、医療系行政機関にて勤務をし、病院や診療所への行政審査、行政指導、介護行政、母子保健、精神福祉等を担当。
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デュタステリドの作用機序は?
デュタステリドは、5αリダクターゼ1型・2型という酵素の働きを阻害する作用機序を持ちます。
類似する作用機序を持つフィナステリドより酵素を阻害する範囲が広い事が特徴です。
5αリダクターゼは、男性ホルモンであるテストステロンと結びつく事でDHT(ジヒドロテストステロン)を生成します。
DHTには、ヘアサイクル(毛髪の成長周期)における成長期を極端に短縮させる作用があり、その結果、AGAを発症させ薄毛や抜け毛が進行させます。
デュタステリドを服用する事でDHTの生成が強く阻害され、AGAの発症抑制・進行防止が期待できます。
▼5αリダクターゼについて詳しく知りたい方はこちら▼
DHTの産生量を低下
デュタステリドは、5αリダクターゼ1型・2型の働きを阻害しテストステロンとうまく結びつけなくするため、DHTが生成されにくい体内環境を作ります。
急速にDHTの生成を抑える事は出来ませんが、徐々にDHTの総量を減少させ、ヘアサイクルを改善します。
AGAの進行を抑制
DHTが多くなると、主に生え際や頭頂部の薄毛や抜け毛を進行させます。
ヘアサイクルのうちの成長期を極端に短くする作用があるため、十分に生育できなかった髪が薄毛や抜け毛を引き起こします。
DHTが生成されなければ、ヘアサイクルが乱れる事は少ないのでAGAの進行が抑制されます。
AGAは、薄毛や抜け毛の症状が始まった場所や進行の仕方により、3つのタイプに大別されます。
頭頂型(O型):頭頂部やつむじから薄くなるタイプ
M字型(M型):額の生え際、そりこみ部分から薄くなるタイプ
前頭型(U型):額が後退し、前頭部全体が薄くなるタイプ
生え際や頭頂部に症状が現れやすい理由は、この部位に5αリダクターゼ2型が集中的に存在しているためです。
発毛治療全般に言えることですが、頭頂部よりも生え際、特にM字に脱毛する部分のほうが難治です。
そりこみ部分の薄毛や抜け毛が気になる方には、効果が強いデュタステリドが適しているかもしれません。
▼AGAの抜け方の特徴について詳しくはこちら▼
デュタステリドの作用機序による効果と副作用とは
デュタステリドは、もともと前立腺肥大症の治療薬として開発された薬です。
日本ではアボルブ(前立腺肥大症)、ザガーロ(AGA)という商品名で販売されています。
作用機序は、5αリダクターゼという酵素を阻害する事でテストステロンからDHTが生成されにくい環境を作る事です。
DHTはテストステロンよりも強力なアンドロゲンで、前立腺や頭髪の毛乳頭細胞に作用します。
デュタステリドの効果
デュタステリドには半減期が非常に長いという特徴があります。
服用した薬の成分が、代謝や排泄などによって半分に減るまでに要する時間の事です。
半減期が長いということは、薬物がすぐに代謝、排泄されず強い効き目が長く続く事を意味します。
半減期は約3日〜7日程度とされており、万が一、飲み忘れをしても1日2日程度では、大きな支障は出ません。
ただし、成分濃度は時間の経過と共に低下するため、飲み忘れはしないよう注意が必要です。
デュタステリドの副作用
デュタステリドを服用する事で生じる主な副作用は、肝機能障害と性機能障害になります。
副作用が生じてもほとんど日常生活に大きな影響を与えるほどのものでありませんが、万が一、症状が強く現れたり長く続くような場合は、速やかに医師に相談するようにしましょう。
また、デュタステリドには併用注意薬が定められているので他の薬と併用する際には注意が必要です。
肝機能障害
デュタステリドを代謝するのが肝臓のため、服用を続けていると一定の負荷を与える可能性があります。
肝機能が障害されると、黄疸や倦怠感などの症状が現れます。
AGA治療中は、定期的に肝機能を調べ異常な数値が出た時は、医師に相談するようにしましょう。
勃起不全
明確な発生メカニズムは解明されておらず、心理的な作用によるものとも考えられています。
副作用の中では発生頻度は高い方で、中には妊活のため服用中止を検討する人もいるほどです。
デュタステリドと併用可能なED治療薬もあるため、症状が気になる人は医師に相談するようにしましょう。
精液量の減少
発生頻度は不明ですが、一部の研究で精子の減少が確認されたという報告があり、無精子症や精子形態の異常について研究が続けられています。
クチコミなどでも勃起不全同様に精液量が少なくなったという感想が目につきます。
精力減退
デュタステリドの効果が直接、精力減退を引き起こすという事はありませんが、ジヒドロテストステロンが抑制され男性ホルモンの総量が変化する事によってホルモンバランスが乱れ症状が現れると考えられます。
ホルモンバランスにまで影響を与えるようになるまでは、一定期間が必要なため、服用後すぐに症状が現れるようであれば別の原因が疑われます。
併用注意薬
処方薬には、命に関わる重い副作用がでるため絶対使えない併用禁忌薬と、相互作用に注意しながらそのまま使うか、使い方を工夫する併用注意薬が設定されている事があります。
デュタステリドには、CYP3A4阻害薬という併用注意薬があります(併用禁忌薬の設定はありません)。
併用するとデュタステリドの代謝が悪化し、血中濃度が上昇し腎機能低下などの症状を招く可能性があります。
CYP3A4阻害薬は、抗うつ薬や抗生物質、鎮痛剤などに用いられているので、デュタステリドは安易に薬の併用を行わないようにしましょう。
デュタステリドの作用機序の中で初期脱毛が起こることはある?
デュタステリドを服用しヘアサイクルが整えられると、十分に生育した新しい髪が古い髪を押し出し頭皮に現れるため、初期脱毛が起こる可能性があります。
初期脱毛は、デュタステリドの効果が現れている証明にもなるので過剰な心配はいりません。
一般的に服用から6ヶ月以内には治ると言われています、それ以上に長く続く場合は、一度医師に相談するようにして下さい。
デュタステリドとフィナステリドの作用機序は同じ
デュタステリドとフィナステリドの作用機序は同じですが、5αリダクターゼの効果範囲が異なります。
皮脂腺からDHTが生成されるのも防ぐ事ができるため、デュタステリドの方がよりAGAの進行を抑える事ができるとされています。
作用機序が同じであるため併用はNG
デュタステリドとフィナステリドを交互に服用するケースは見られますが、併用するケースは基本的にありません。
併用すると過剰に男性ホルモンを抑制する危険があります、効果が不十分と感じた場合は、ミノキシジルなど他のAGA治療薬との併用を検討するのが一般的です。
デュタステリドとフィナステリドの違い
作用機序は同じですが、厳密に言うと効き方が異なります。
デュタステリドがAGAの症状を改善させるための働きを持つのに対し、フィナステリドは症状の進行を抑える働きを持つ事です。
フィナステリドが多くの国で認可されているのに対し、デュタステリドは欧米で現在も認可されていません。
現時点で認可されているのは、日本、韓国、台湾、シンガポールの4ヶ国だけです。
デュタステリドは5aリダクターゼの1型と2型両方を阻害
デュタステリドは、5αリダクターゼをほぼ完全に阻害するため、AGAの症状が改善します。
フィナステリドの場合、5αリダクターゼ1型を阻害しないため、DHTが一定体内に残されて症状の進行を完全に止める訳ではありません。
デュタステリドの方が高い効果が期待
デュタステリドはフィナステリドに比べると1.6倍のAGA改善効果があると報告されています。
効果の反面、副作用リスクもフィナステリドより高いため注意が必要です。
デュタステリドの方が半減期が長い
半減期とは服用した薬の成分が、代謝や排泄などによって半分に減るまでに要する時間を指します。
フィナステリドの半減期は6〜8時間程度と短いのに対し、デュタステリドの半減期は、約2週間と長く強い効果が長時間得られます。
作用機序が異なるデュタステリドとミノキシジルの併用がおすすめ!
デュタステリドの効果によってAGAの進行が止まっていても、毛包が不活化していると毛髪が生育しにくいため、中々改善の兆候が見られません。
デュタステリドは発毛効果が認められているミノキシジルとの併用が可能です。
ミノキシジルは、毛包を活性化し毛髪の生育を促進する作用があるため、併用する事でAGAの進行を止めながら発毛を促進できます。
ミノキシジルは発毛を促す成分
有効成分が毛母細胞を活性化させ発毛や育毛をサポートします。
他のAGA治療薬がAGAの原因の元になる酵素を阻害する事で効果を得るのに対し、髪に直接作用する事で効果を得るのがミノキシジルの特徴です。
また、もともとは高血圧治療薬として用いられていた薬であるため、血管拡張作用も持ちます。
血管が拡張される事で、タンパク質などの栄養素や酸素を毛髪の隅々まで送り届ける事ができるため、より発毛効果を高めます。
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AGAスマクリとは
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オンライン診療で210,000件以上の実績があります。
また、皮膚科や内科の専門医資格を持つ医師らが多数在籍しているので、質の高い医療が提供できます。
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AGAスマクリの料金プラン
フィナステリド・ミノキシジル(初月) | 0円 |
フィナステリド・ミノキシジル(2ヶ月目以降) | 4,980円 |
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月々に必要な費用は、4,980円だけです。
患者さんが望まなければ、サプリメントや健康機器などの提案もクリニック側から積極的に行っていません。
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【まとめ】デュタステリドはフィナステリドと作用機序が同じ!
デュタステリドとフィナステリドの作用機序は同じですが、酵素に対する効果範囲が異なります。
半減期もデュタステリドの方が長いため、フィナステリドに比べると1.6倍改善効果があると報告されています。
効果の反面、副作用リスクが高いため、注意して服用しなければなりません。
AGAの進行が進んでいる人や飲み忘れをしてしまう恐れのある人は、デュタステリドの選択を検討してみてはいかがでしょうか。
より早く効果を得たい人は、ミノキシジルとの併用も有効です。
AGAは進行性なので、今、悩んでいる状態だけでなく、さらにその先の事態も考えておかなければなりません。
2020年よりオンラインによる初診が解禁され、「恥ずかしい」「仕事が忙しくて通院できない」という悩みを持っていても専門医による診察が受けやすくなったので、この機会に積極的に医師に相談してみて下さい。